家の中で頻繁に見過ごされるのが「壁紙」の掃除です。
多くの人が日常的に掃除を行っているとしても、壁紙のお手入れは省かれることが多いと思います。
壁紙は明らかな汚れが見られないし、キッチンやバスルーム、床などと比べて汚れが付きにくいので、つい後回しにしてしまうことが多いのです。
しかしそれによって、気がつかないうちにたばこのヤニや手の跡などの汚れが蓄積してしまうこともあります。
本記事で、壁紙をきれいに保つためのクリーニングの手法や、プロの掃除業者に頼む利点について詳しくお話しします。
壁紙のクリーニングは、専門家による壁紙の清掃作業を指します。
壁紙の種類や現在の状態、そして汚れの具体的な状況に応じて、最も適切なクリーニング手法を選択して実施します。
このクリーニングの対象となる汚れは、たばこのヤニやキッチンの油汚れ、子供が描いた落書きなど、様々です。
これらの汚れを取り除く際に、プロの技術と経験が役立ち、壁紙を損なうことなく清潔にします。
壁紙が汚れてきたと感じたとき、クリーニングの他にも「張り替え」という選択肢が考えられますが、これら二つはまったく異なるサービスです。
費用や作業内容にも大きな違いがあります。
壁紙クリーニングは、主に汚れを取り除く目的の作業です。そのため、張り替えに比べて費用が抑えられ、作業時間も短縮されます。ただし、壁紙のダメージが大きい場合は、クリーニングでの対応が難しくなることもあります。
費用面で節約を希望する場合や、早急にキレイにしたい方は「壁紙クリーニング」を、壁紙の大幅なリニューアルや壁紙そのものにダメージが多い場合は「張り替え」を選びましょう。
見た目上、汚れていないと感じる壁紙でも、クリーニングを一度も行っていない場合、確実に多種多様な汚れが付着しています。
料理のときの油はねや、子供の手形、タバコのヤニのような明らかな汚れだけではなく、手が触れることでの汚れや、浮遊しているホコリも壁紙には蓄積しています。
居住空間をクリーンに保つためには、周期的な壁紙のクリーニングが非常に重要です。
壁紙を清潔に維持することで、以下のような利点が享受できます。
壁紙をクリーニングすると、部屋全体がフレッシュで明るい雰囲気になります。さらに、カビ等が原因のアレルギー反応や、壁紙にこびりついた不快な臭いも軽減されるのです。
定期的に壁紙を清掃することで、住環境がより居心地の良いものとなります。
壁紙のクリーニングをプロに依頼する際、最初に気になるのはそのコストです。
料金はクリーニング業者やその店舗により様々ですが、多くは部屋の大きさを基に「1平方メートル毎の価格」として設定されています。
例えば、1Rや1Kの部屋での平均的な価格は、おおよそ2万円から3万円が目安となります。
部屋の面積が大きくなれば、その分壁紙の面積も増えるため、料金も上昇します。
クリーニング業者は基本的な壁紙の洗浄料金を設定していますが、壁紙の種類や汚れの状況によって、追加料金が発生することも考えられます。
例えば、キッチンの強固な油汚れを取り除く場合、特別なクリーニング方法が必要となり、それに伴う追加の手間が考えられます。
特殊なデザインや素材を持つ壁紙の場合も、追加料金がかかることがあります。
通常の作業時間を超えるケースや、追加の労力が必要となるケースでは、追加費用が考慮されることがあるので、始めに見積もりを取得し、具体的な料金を事前に確認しておくことを推奨します。
壁紙のプロフェッショナルクリーニングを利用すると、一定のコストが発生します。
しかし、日常的に壁紙のお手入れを行い、汚れが溜まらないように注意していれば、専門の業者を頼ることなく、壁紙を綺麗に保つことができます。
定期的なメンテナンスが、クリーニングの費用を抑える鍵となります。
ただし、汚れる場所や種類によって、適した掃除の方法が変わることがあるため、それぞれの状況に合わせた対応が求められます。
日常の壁紙のメンテナンスは、手間のかからない方法が最適です。
さほど酷くない汚れには、「アルコール」が有効です。
コロナの影響で家にアルコール液を持っている方も増えてきたでしょう。その手のアルコールで、壁紙の掃除も可能です。
アルコールを含ませた布で、壁紙をソフトに拭きましょう。
「アルカリ電解水」も壁紙の汚れ除去に役立ちます。
水ベースで作られているので、子どもがいる家庭でも使いやすいです。
ただ、壁紙を強く擦ったり、スプレーを直接かけ続けたりすると、壁紙の劣化の原因になることも。拭き取る際は、優しく、軽く拭くことを心掛けましょう。
空中に浮かぶホコリは、最終的には床や家具の上に落ち着くものです。
とはいえ、ホコリは非常に軽く、人々の動きや換気、空気清浄機やエアコンの動作で上方へと舞い上がることも。
特に、照明の下や棚の上、さらには壁紙の高位置などにもホコリが蓄積していきます。
壁紙のホコリを拭き取る際、アルコールや一般的な洗剤は避けた方が良いでしょう。それらを使うと、かえって汚れが広がる可能性があります。
最も効果的な方法は、まずモップを使ってホコリを取り除き、次に掃除機で吸い取ることです。
モップで壁紙からホコリを取り、掃除機でその後の清掃を行いましょう。
ヤニによる黄ばみを取り除くには、住宅用洗剤や漂白剤での掃除が効果的です。
始めに、濡れ雑巾で軽く拭き上げ、それで取り除けない場合は洗剤の出番です。
軽度のヤニ汚れであれば、住宅用洗剤で優しく拭くだけで清潔感が戻ります。
しかし、強固なヤニの黄ばみが目立つ場合は、塩素系漂白剤を使用します。この際、漂白剤を5倍に水で希釈してから使用しましょう。適切な希釈を行えば、多くのヤニ汚れを落とすことができます。
ただ、漂白剤は壁紙の色を損ねる可能性があるため、カラフルや模様入りの壁紙には事前に少量をテストして、色の変化をチェックすることが大切です。
日常の中で、ドアの操作や室内での動き、たまの寄りかかりなどで、壁紙に手を触れることは避けられません。
特に、人がよく触れる目線から腰の位置の範囲には、手の跡や皮脂による汚れが目立つことがよくあります。
ドアの取っ手付近や触れやすい箇所についた手の跡は、意外と固定化した汚れになりやすく、これが壁紙の変色の原因ともなります。
こういった手の跡や皮脂汚れは、重曹を使用することで手軽に取り除くことができます。
重曹をスプレー形式で使用すると、作業が楽になります。この重曹スプレーを浸した布や雑巾で、壁紙をやさしく拭けば、汚れがしっかり取れるでしょう。
重曹は安全で体に優しいので、子どもがいる家庭でも心配なく使用できます。
化学洗剤を避けたい方にも、壁紙の手跡取りには重曹を試す価値があります。
家に小さなお子さんがいる場合、壁紙に落書きがされてしまうことがあるかもしれません。
クレヨンや油性マーカーによる跡は、単に拭いてしまうと汚れが広がる可能性があるので注意が必要です。
消しゴムで軽くこする方法も考えられますが、これも跡を残すことがあるため慎重に取り扱いたいです。
クレヨンや油性ペンでの落書きに対して、除光液を使用すると効果的に取り除けます。
除光液を染み込ませた布やタオルで、落書き部分を軽く叩くようにして、少しずつ汚れを取り除いていきます。
汚れが取れた後は、水でサッと拭いてください。
この手法は、クレヨンや油性ペンの跡だけでなく、化粧品の汚れにも適用できます。
ただ、除光液は壁紙の材質や色に影響を与えることがあるので、先に目立たない場所でテストしてから本格的に使用することをおすすめします。
壁紙の掃除を疎かにすると、汚れがたまりやすく、黒ずみや黄ばみ、さらにはカビの原因となりかねません。
理想としては、季節ごとの変わり目に壁紙のお手入れをすることがおすすめです。
普段からアルコールの消毒スプレーやリビング専用の洗剤でサッと拭くだけでも、汚れが付きにくくなります。
しかしながら、時間が経つと避けられない経年の汚れも発生します。
そんな頑固な汚れには、自分での掃除だけでなく、プロのハウスクリーニング業者に頼むことも考慮すると良いでしょう。
多くのクリーニング業者は無料で見積もりを提供しているので、気軽に相談してみることを推奨します。