故人が暮らしていた実家の片付けや遺品整理は、相続財産の確認や大切な書類を見つけるためにも欠かせない作業です。
「実家の片付けは手間がかかって大変」と感じることもあるかもしれません。しかし、そうした作業を先延ばしにしてしまうと、後になって思わぬトラブルを招く恐れがあります。たとえば、空き家の管理が不十分なまま放置されると、自治体から「特定空き家」に指定され、固定資産税が最大で6倍に跳ね上がる可能性もあります。
そのため、自分で遺品整理を進める場合には、しっかりとした計画を立てて、整理の手順や流れを事前に把握しておくことが大切です。
故人が残した家財道具や日用品などの遺品は、法律上、相続人の相続財産にあたります。そのため、遺品整理を行うのは基本的に相続人の責任となります。
家具や衣類、家電、小物に至るまで、遺された物はすべて相続の対象であり、相続人の財産として扱われるため、第三者が勝手に処分することは認められていません。
とはいえ、相続人が遠方に住んでいたり、仕事などで多忙な場合、「近所に住む知人や親戚に片付けをお願いしたい」と考えることもあるでしょう。
しかし、たとえ親しい関係であっても、相続人以外の人物が遺品を処分することはトラブルの原因となる可能性があるため、注意が必要です。あくまで遺品は相続人の所有物であるため、片付けや整理を行う際は相続人が直接関与することが望ましいとされています。
相続人は、被相続人の財産を相続するかどうかを選ぶことができます。そのうち、相続をしないという選択が「相続放棄」です。相続放棄をすると、プラスの財産(預貯金や不動産など)だけでなく、マイナスの財産(借金など)も一切引き継がなくて済みます。
しかしここで注意が必要なのは、「遺品整理を始めた時点で相続放棄ができなくなる可能性がある」という点です。
これは、民法第921条に定められている「単純承認」に関する規定が関係しています。相続人が遺産に手を付けたり、処分したりする行為は、相続を受け入れたとみなされる可能性があるのです。
たとえば、相続財産の一部であっても物品を売却・処分した場合、それが単純承認と見なされ、その後に相続放棄を希望しても認められない場合があります。
そのため、「借金があるかもしれない」「相続放棄を検討している」という場合には、安易に遺品整理を始めないことが重要です。相続するかどうかをしっかりと判断してから、整理に着手するようにしましょう。
相続によって引き継いだ実家の片付けや遺品整理は、単に「家をきれいにする」ためだけの作業ではありません。実は、遺品整理を通じて相続財産の把握や重要な書類の発見につながるなど、非常に重要な役割を担っています。
ここでは、なぜ相続後の実家の整理が必要なのか、その理由を具体的に解説します。
相続財産の全体像を明らかにするため
契約書・権利証などの重要書類を見つけるため
遺品整理をせずに放置してしまうと、正確な財産内容が分からず、相続税の計算や遺産分割協議がスムーズに進まなくなる恐れがあります。また、故人が生前に結んでいた契約内容の確認が遅れたことで、後にトラブルへ発展するケースも少なくありません。
こうしたリスクを避けるためにも、相続した不動産や遺品の整理はできるだけ早めに着手することが大切です。
遺品整理を通じて、相続財産の全容を明らかにすることは、円滑な相続手続きの第一歩です。財産の内容が把握できなければ、相続税の申告や遺産分割協議が進まず、余計な負担やトラブルにつながる可能性があります。
相続財産には、以下のようなプラスの財産とマイナスの財産が含まれます。
現金・預貯金
有価証券(株式・投資信託など)
不動産(土地・建物)
ゴルフ会員権やリゾート施設の権利
貴金属・骨董品
自動車
著作権・商標権などの無形資産
死亡保険金(受取人が相続人の場合)
住宅ローンなどの借入金
クレジットカードの未払い残高
未払の医療費・税金
葬儀費用
これらの情報を整理・確認するためには、遺品整理の過程で一つ一つの物品や書類を丁寧に確認していく作業が必要不可欠です。
なお、相続放棄や限定承認の申し立て期限は「相続が開始したことを知った日から3ヶ月以内」、相続税の申告期限は「相続開始から10ヶ月以内」と定められています。これらの手続きを滞りなく進めるためにも、遺品整理は早期に進めることが望ましいでしょう。
相続した不動産を売却したり、有価証券や口座の名義変更を行ったりするには、さまざまな重要書類の所在が明らかになっていることが前提となります。
たとえば、不動産を売却する際には、以下のような書類が必要となる場合があります。
権利証(登記済証または登記識別情報)
不動産売買契約書
固定資産税の納税通知書
登記簿謄本・評価証明書
購入時の領収書や仲介手数料の明細書など
これらの書類がないと、売却時の取得費用が証明できず、譲渡所得の課税計算で不利になる可能性があります。つまり、支払うべき所得税が本来よりも高くなってしまうリスクがあるのです。
また、銀行口座の解約や保険金の請求、投資信託の手続きなどにも、通帳や証券、契約書類が必要になります。これらを見つけ出すためにも、遺品整理の際に書類一つひとつを丁寧に確認することが非常に重要です。
相続によって取得した実家を、そのまま片付けずに放置しておくと、思わぬ不利益やリスクを招くことがあります。特に、金銭面での負担や不動産の価値低下など、後から大きな問題につながる可能性もあります。
ここでは、片付けや遺品整理を先延ばしにすることで生じる主なリスクについてご紹介します。
利用していなくても固定資産税の支払いが続く
不動産価値が徐々に下がり、希望価格で売却しにくくなる
管理状態によっては「特定空き家」に指定され、税負担が増える
「遠方でなかなか行けない」「片付けが大変で手を付けられない」といった理由から実家の整理を後回しにする方も少なくありません。しかし、その結果として不要な税金や損失が発生する可能性があることを理解しておくことが大切です。
不動産には、居住の有無にかかわらず固定資産税の支払い義務があります。所有者が亡くなった後は、相続人がその義務を引き継ぐことになります。
税金の対象となるのは、毎年1月1日時点で登記簿に所有者として登録されている人物です。つまり、相続登記をしていなくても実質的に相続している場合には、相続人が納税義務者となるのです。
片付けや売却の手続きを面倒だからと後回しにすると、使用していない家に対して毎年税金を支払い続けることになるため、結果的に大きな負担につながります。
相続した家を将来的に売却したいと考えている場合、時間が経つにつれて不動産の価値が下がるリスクがあるため、早めの対応が求められます。
不動産の価格は常に変動しており、次のような要因によって価値が下がる可能性があります:
少子高齢化による人口減少と空き家の増加
全体的なデフレ傾向
株価の下落による地価への影響
こうした外的要因により、放置された住宅は「管理が行き届いていない」と判断され、売却価格が想定よりも低くなってしまうケースが多々あります。
もし希望の金額で売却したいとお考えであれば、なるべく早い段階で遺品整理や売却準備に取りかかることが重要です。
長期間放置された家屋が劣化し、周辺住民の生活や景観に悪影響を及ぼしていると判断された場合、「特定空き家」に指定されることがあります。
「特定空き家」とは、以下のような状態にある住宅のことを指します:
倒壊や火災の危険があるなど、安全性に問題がある
害虫の発生やゴミの放置など、公衆衛生に悪影響を及ぼしている
雑草が生い茂る、建物が崩れているなど、景観を著しく損なっている
特定空き家に指定されると、これまで適用されていた住宅用地特例(固定資産税が1/6になる制度)が解除され、翌年から最大6倍の固定資産税が課される可能性があります。
このような事態を避けるためにも、相続後の住宅は「使わないから放置」ではなく、計画的に管理・処分していくことが大切です。
故人が暮らしていた家を片付けたり、遺品を整理したりする作業は、単なる片付けとは異なり、心理的な負担や不安を感じやすいものです。
こうした不安をあいまいなままにせず、一つひとつの原因を明確にして、適切な解決策を知っておくことが大切です。
ここでは、遺品整理にあたって多くの人が不安に感じやすいポイントと、それぞれに対する対応策をご紹介します。
人手が足りず、整理に時間がかかってしまう
故人との思い出がよみがえり、気持ちが辛くなる
費用面の負担に不安を感じる
高額な遺品をめぐって相続人同士でトラブルにならないか心配
仕事や育児などで忙しく、なかなか遺品整理に手をつけられない場合や、片付けに十分な人手が確保できない場合には、遺品整理の専門業者への依頼を検討しましょう。
実家の整理を先延ばしにしてしまうと、空き家の管理リスクや固定資産税の支払いといった負担が長期化することもあります。
専門業者に依頼すれば、経験豊富なスタッフが効率的かつ丁寧に整理を進めてくれます。多少費用はかかりますが、時間や体力、精神的負担を大幅に軽減できる点が大きなメリットです。
遺品整理では、故人が日常的に使っていた衣類や雑貨、写真などに触れる機会が多くなります。そのため、生前の思い出がよみがえり、心が苦しくなってしまうこともあるでしょう。
このような気持ちの整理がつかないときには、無理に作業を進めるのではなく、葬儀や四十九日、一周忌など、節目のタイミングを目安にスタートするのがおすすめです。
親族が集まる法要の際に遺品整理について相談し、協力を仰ぐことで、作業の負担が分散されるうえ、気持ちの区切りにもなります。
専門業者への依頼には費用がかかるため、経済的に不安を感じる方も少なくありません。しかし、業者の選び方や事前の工夫によって、費用を抑えることも可能です。
遺品整理の費用は主に「物の量」と「状態」によって決まります。まずは、信頼できる業者に見積もりを依頼し、複数社から比較検討するのが賢明です。
業者選びでは以下の点を確認しましょう:
古物商許可や一般廃棄物収集運搬許可を持っているか
見積もり内容が明確で、追加料金の説明があるか
スタッフの対応が丁寧か、相談に親身に応じてくれるか
相見積もりを取ることで費用の相場も把握でき、より納得のいく業者を選ぶことができます。
不動産、株式、貴金属、美術品など、高い資産価値のある遺品がある場合には、相続人同士の間でトラブルが生じる可能性もあります。
こうした問題を未然に防ぐには、まず遺言書の有無を確認することが重要です。遺言書があれば、原則としてその内容に沿って相続が進められます。ない場合は、相続人同士で話し合って遺産分割の方針を決めなければなりません。
遺品整理を後回しにすると、相続財産の全容が分からず、「あとから価値のある物が見つかって揉める」といった事態を招きやすくなります。
相続財産の正確な把握と、早めの整理が円滑な手続きのカギとなります。
実家の片付けや遺品整理は、故人の持ち物を丁寧に整理し、相続財産を確定する重要な作業です。ただの「掃除」とは異なり、多くの時間と労力を要するため、計画的に段階を踏んで進めることが大切です。
ここでは、自分で遺品整理を行う際の流れを5つのステップに分けてご紹介します。
遺品整理を始める際は、「いつ」「誰と」「どこから」始めるかをあらかじめ決めておくと、作業が格段に進めやすくなります。作業の内容と日程を紙やスマートフォンで可視化しておくのもおすすめです。
遺品整理を始めるタイミングに決まりはありませんが、主に以下のような時期に取りかかる人が多いです:
四十九日法要のあと
各種手続き(死亡届・公共料金・年金など)の完了後
葬儀後すぐ
相続税申告の期限前(10か月以内)
心の整理がある程度ついた時期を目安に、無理のないスケジュールを立てましょう。
遺品整理ではさまざまな物を扱うため、事前に作業に必要な道具を準備しておくことが効率化のカギです。
汚れてもよい服装・軍手・マスク
ゴミ袋(可燃・不燃用に分けて)
段ボールや収納ケース
ガムテープ・ビニール紐
ハサミ・ドライバー・ペンチなどの工具
台車(大型家具の移動がある場合)
古い荷物やほこりの多い場所で作業するため、体を保護するための装備も忘れずに準備しておきましょう。
片付けを進める前に、誤って捨ててはいけない重要書類がないかを確認しましょう。これらは相続手続きや不動産の売却などに必要になることが多いため、あらかじめまとめておくことが大切です。
遺言書(公正証書や自筆証書)
戸籍謄本・住民票・保険証・年金手帳
預金通帳・印鑑・クレジットカード
不動産の権利証・売買契約書
公共料金の明細・会員権などの契約書類
これらの書類は誤って処分すると、手続きに大きな支障が出るため、真っ先にチェックしておくことをおすすめします。
使える物と使えない物を分けながら処分を進めていきましょう。中でも家電製品にはリサイクルが義務付けられている品目があるため、処分には注意が必要です。
エアコン
テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
冷蔵庫・冷凍庫
洗濯機・衣類乾燥機
これらの家電は、購入した家電量販店に回収を依頼するか、指定の回収場所へ持ち込む必要があります。処分方法が不明な場合は、自治体のホームページやコールセンターに確認しましょう。
片付けにかかる時間や作業の規模が大きい場合は、遺品整理の専門業者に依頼する方法も有効です。プロの手に任せることで、精神的・肉体的な負担を大幅に軽減できます。
短時間で作業が完了する
大型家具や重量物もスムーズに搬出できる
相続や空き家の相談に対応してもらえることもある
以下の表は、部屋の間取りごとにおおよその費用感をまとめたものです。
間取り | 費用の目安(税込) |
---|---|
1R・1K | 30,000円 ~ 80,000円 |
1DK | 50,000円 ~ 120,000円 |
1LDK | 70,000円 ~ 200,000円 |
2DK | 90,000円 ~ 250,000円 |
2LDK | 120,000円 ~ 300,000円 |
3DK | 150,000円 ~ 400,000円 |
3LDK | 170,000円 ~ 500,000円 |
4LDK以上 | 220,000円 ~ 600,000円 |
※上記はあくまで目安であり、遺品の量・状態・階段作業の有無・清掃の必要性などによって変動します。
業者によって見積額や対応内容が異なるため、複数社から見積もりを取り、料金とサービス内容を比較検討することが重要です。
「費用を抑えたい」「大切な遺品に他人を関わらせたくない」などの理由から、実家の片付けや遺品整理を自分たちで行う方も少なくありません。その際、作業を効率よく、かつトラブルなく進めるためには、いくつかの注意点を把握しておくことが大切です。
以下では、自分で実家を整理する際に特に意識しておきたいポイントをご紹介します。
相続人同士で予定をすり合わせ、事前にスケジュールを立てる
処分の判断がつかない物は一時的に保留しておく
近隣住民への配慮を忘れず、トラブルを未然に防ぐ
作業を複数人で進める場合は、これらのポイントをあらかじめ全員で共有しておくことで、無用な混乱を防ぐことができます。
相続人全員で遺品整理を行う場合は、余裕をもって日程を決めておくことが大切です。特に、相続財産の分配などに関する協議も同時に行いたい場合は、全員が一堂に会して作業に取り組む必要があります。
ただし、相続人の生活スタイルや居住地が異なると、全員の都合を合わせるのが難しいことも多いでしょう。また、片付け中に故人との思い出に浸ってしまい、作業が予定よりも進まないケースも少なくありません。
そのため、作業日だけでなく予備日も含めたスケジュールを事前に立てておくことをおすすめします。思わぬトラブルを防ぐうえでも重要なポイントです。
遺品整理をしていると、「捨ててしまってよいのかどうか迷う物」が必ず出てきます。そのようなときは、無理に判断せず一時的に保留するスペースを設けておくと安心です。
段ボールや収納ボックスを用意し、保留したい物をそこにまとめておくと整理がしやすくなります。また、価値のある物を誤って捨ててしまうリスクも防げます。
気持ちが落ち着いてきた数日〜数週間後に、改めて確認してみると冷静な判断ができることもあります。迷った物はすぐに結論を出さず、時間をおいて見直すことが大切です。
遺品整理では、大型家具を運び出す際の音や、長年使われていなかった家財を整理することによるにおいなど、近隣住民への影響が出る可能性があります。
特に、大量のごみを一時的に屋外に出す場合や、解体工事などが絡む場合は注意が必要です。近隣から苦情が出たり、場合によっては行政からの指導や通報に発展する恐れもあります。
こうした事態を避けるためにも、事前に近隣住民へ一言挨拶をしておくと、理解を得やすくなり、トラブル防止につながります。丁寧な対応が、良好なご近所関係を保つことにもつながります。
故人が残されたたくさんの品目を必要なものと不要な物に仕分けすることから始まって、必要な物と不要な物の仕分け、分別(燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミ、粗大ゴミなど)なども必要になります。さらに一度に大量に処分するには自治体への届出が必要だったりとなかなかに大変な作業です。ベッドや机やタンスなどの大型家具の処分などもあれば、搬出などもとても骨が折れます。
遺品整理サービスはこのすべての作業をあなたに代わってやってくれる、とても便利なサービスです!
私たちは真心こめて大切な故人の遺品を整理いたします。
ご遺族の要望にそって丁寧に対応させていただきます。
… そんな方は是非ご相談ください。
片付け隊は長年のたしかな実績と経験があります。FBS発見らくちゃくにも出演しました。
遺品整理は故人との最後の時間を過ごす大切な機会であると同時に、家族にとっては心身ともに負担の大きい作業です。信頼できる福岡片付け隊に依頼することで、負担を軽減し、スムーズに進めることができます。